ちょっと前に 化粧品を展示する仮設のブースを作った時のお話。
普通 化粧品展示ブースといえば きれいなお姉さんの拡大写真と 大
理石調シートとか 木目調シートで 高級感を かもし出すパターンが一般的。
しかし今回のブースの コンセプトは「本物感。」
本物とは何ぞや?
デザイナー 藤野氏 曰く。
「作り手の顔が見えてこなければならない。」と
「大工さんも千葉だし 会場も ディズニーランド隣のヒルトン東京ベイで千葉だから
千葉の杉でつくろうよ。」と
ちょっと間を 省いていますが 大体こんな感じで
千葉の杉で 仮設の展示ブースを作る ということになった。
仮設の展示ブースといえども 「本物」ですから 時間かかります。
展示ブースの設置時間は 10時間程度しかない。
「本物ですからもう少し工期を伸ばして・・・。」と言っても
もちろん延ばしてもらえるわけはありません。
例えて言うなら 10時間で 「本物」の店舗 を作る様なもの
ガチンコで行っても 終わるわけないので 作業場で仮組します。
一度組み立てそれを 分解して会場に運ぶ作戦です。
絶対必要作業。
棚に埋め込まれる照明も作業場で 点灯。
本番で 「ダウンライトがつきません。」と言っても絶対 許してもらえないので
絶対必要作業。
塗装も完ぺきに。
会場の絨毯を塗料で汚したら ほんとにやばいので
絶対必要作業。
ここまでやれば
後は 現場で組み立てるのみ。
現場では ちょっと遅れた程度で スムーズにいって やれやれです。
お姉さんの拡大写真なし 化粧シートなしの 杉板外壁張りと杉の棚板の展示ブース。
高級感が出たかといえば 見る人によるでしょうけど
本物感は ビシビシ出てましたよ!藤野さん。
実はこの展示ブースには 設計事務所と施工会社の会社案内も
棚に 置いてくれるという話があったので
設計の藤野氏に
「じゃ 会社案内カッコよく作り替えようか」と相談したら
「だめですよ。村上さんたちのダサい会社案内がいいんですよ。
農家の野菜作りましたぁ と同じで 作り手の顔が見えればいいんです。」と言われちまった。
※ブースデザイン アトリエハル 藤野敬史