水平、垂直で出来た物体であれば、寸法が分かればある程度の大きさ、ボリュームまでは想像できます。
しかし、回転しながら上昇する螺旋曲線は長いのか短いのか、大小すら全く想像ができませんでした。
小さな模型を作ってもピンときません。
そうだ、私は大工だ。原寸で作ったらええやないか。
なんとなく書いてみた不確かな図面を元に、5段分の螺旋階段をベニヤ板で作ってみました。
なるほど〜こんな感じか。
この“こんな感じ”をあらかじめ掴むことは、とても大事だと思っています。
これを現場に持って行くと、空想だったイメージが現実のものになります。
その時、想像は創造に変わります…..プーッ。
ここからあそこまで昇るのか。
螺旋曲線はどう見えるのが良いか?
途中に踊り場があった方がいいんじゃないか?
これは昇りやすいのか?安全なのか?
手すりはどうする?
誰が、どういう状態で利用するのか?
材料はどうする?
木がこんなに曲がるのか?
強度はどうなんだ?
どのように、どこでつくる?
出来た物はどうやって搬入する?
ここは地上30mだぞ。
ロープで引っ張りあげるか?
いやいや、それはないだろう。
エレベーターに4m材は入らないぞ。
外階段から手運びだ。
これは出来たら、きっと美しい。
イメージと問題点が一挙に浮かび上がりました。
次は、1個ずつ製作の具現化と問題点の解決策を検討していきます。
〔嶋根〕