お寺に附属する、大家族が住むための住居です。敷地内にある築百年以上の蔵や本堂などが長く持ってきたのと同じだけもたせる家を、ということで、集成材や合板を使わず、無垢材だけで作りました。
お寺の屋根や境内の裏山のつくる風景に融け込むような、瓦屋根、黒い横板張りの外観の家です。
坂を上がりきった玄関。玄関の左手が本堂。正面の中庭をはさんで、左手が家族が住む庫裏です。玄関までのアプローチとなる外構は、庭木と石の配置などに心を配りました。
背後に裏山の緑を背負い、中庭を囲むようにして建つ庫裏。
玄関を入ったところ。檀家さんとの接客もできる空間として作りました。
大家族で囲める掘りごたつのある茶の間とキッチン。必要な時には仕切れるように、格子の柄の入ったガラス窓を入れてあります。
茶の間に向けてオープンに配置したキッチン。茶の間で食べる家族への配膳を、最短距離でできます。
中庭に面した座敷。天井をスッキリと仕上げています。石灯籠のある庭園の向こうに、本堂が見えます。
タイルと木の壁で構成した浴室。
大家族の洗濯物を干したり、夕涼みしたりできるウッドデッキをこしらえました。
上棟の様子。
瓦屋根の下地となる板は、斜めに張り、耐力を確保することで、室内に合板を使わずに済むようにしました。
これから瓦を桟葺きしていきます。
一枚一枚の瓦を、桟に釘で止めつけていきます。
外構工事中。夏じゅう花を楽しめる百日紅の古木が印象的です。