手刻みによる木組み、腕利きの京都の左官による土壁、重厚な瓦屋根、と職人仕事の粋が結集した、本格的な「木と土の家」です。タイル職人さん渾身のお風呂もなかなか。
貫工法による本格的な木組み、土壁漆喰仕上げ、瓦葺きと、今どき東京ではめずらしいような家です。さまざまな職人とのつながりをもっている施主が、自宅を作るにあたって、最高の職人たちを招き、混成チームでの仕事となりました。
土壁は京都の山本工業所さん。このように貫と柱との間を竹で格子状に編んだ「竹小舞」が土を塗る下地となります。
瓦は小柴屋根工事店さん。こだわりの仕事で美しく屋根を葺いてくださいました。「数寄屋みたいな軽いすっきりしたものじゃなくて どっしりと重たい家がいい」という屋根屋さんの判断で、設計時より棟瓦を一段積み増ししました。
これは、安藤タイルさんが一枚一枚タイルを貼ってつくりあげた、世界にたったひとつの、すばらしい造作風呂。
設計は、村上建築工房出身の「建築集団 海賊」が設計監理を担当しました。板の間のリビングです。
昼の自然光だと、土壁の色はこんな感じです。
土、木、鉄を組み合わせたシンプルな階段。鉄は、榊和成さんによるものです。
階段をのぼりきったところから、ふり返ったところ。土壁の質感が見える照明です。
2階の個室。天井は張らず、小屋組がそのまま見えています。