千倉の古民家再生 / Chikura – Kominka -古民家が住みやすく生まれ変わる

場所 / building site:千葉県南房総市 / Minamiboso city, Chiba Prefecture
竣工年 / completion year:2008年
面積 / total building area: ㎡
用途 / building use:住宅 / Residential
設計 / design:村上建築工房 / Murakami Architects and Builders
棟梁 / master carpenter : 村上幸成 / Yukinari Murakami
写真 / photo : 相原 功 / Isao Aihara

築200年経つ茅葺の家を骨組みにまで解体、明るく暖かい家に改修しました。
古民家のしっかりした木組み、長い年月を経て味わいを増した木の表情はそのまま生かしながら、
現代の生活に合った形に生まれ変わらせることができます。
そのためには、表面的なリフォームではなく、元の家の木組みや構造的な特質をさまたげない形での
正しい改修方針を建てることが大切です。古民家をよく知る大工としての判断が必要とされます。
It is crucial to establish a proper renovation plan
that does not compromise the original timber framework or structural characteristics of the house, avoiding superficial remodeling.
So, expert judgment as a carpenter familiar with traditional Japanese farmhouses is essential.


元は茅葺き屋根の家でした。
家は傾き、室内は暗く、冬は寒く、住みにくい状態でしたし、茅の葺き替えをするのも現実的でないということで、
かやを下ろし、屋根の形を板金で仕上げました。
Originally, it was a house with a thatched roof.

renovated a 200-year-old thatched-roof house, dismantling it down to the framework and transforming it into a bright and warm home


まず、茅をおろし、骨組みにまで解体します。
合板を張ったり、サッシを入れたりといった、あとからの改修がなされていなかったので、
骨組みは傾いてはいたものの、無理な歪みなどはさほどなく、健全な状態でした。


竹と木とを縄で縛った、昔の屋根下地があらわれてきました。

“The traditional roof foundation, where bamboo and wood were tied together with rope, has been uncovered.


茅のかわりに板を張り、ガリバリウム鋼板で屋根を葺くために、下地をつくります。

The foundation is being prepared for roofing with Galvalume steel sheets.


元の屋根の形をなるべく活かした形に仕上げました。

“The roof was designed to retain as much of the original shape as possible in the final structure.


完成。屋根の重量も大分軽くなりました。


改修後の玄関。玄関上には、庇をかけました。

entrance


元は土間だった玄関ホール。天井の高さ、黒々とした古材と白い漆喰とのコントラストとが印象的です。

entrance hall


元は土間だった空間を板張りに。天井を漆喰で白く塗ったので、明るい印象になりました。
ここが、広々としたリビングダイニングになります。

The original dirt floor space was transformed with wooden flooring, and the ceiling was painted white with plaster, creating a bright and cozy environment.


住み始めてからの様子。手前がリビング。奥は、カウンターをはさんで左手がキッチン、右手がダイニングです。

living and dining space


二階へとあがる、スケルトン階段。重厚な梁とは対照的に軽やかな感じに仕上げました。

A sleek, open staircase leads to the second floor, enhancing the sense of space and light.


リビングの脇には、元々の座敷が。ここは往時の古民家のままに、二間続きの和室としました。

Preserving the traditional charm of the old farmhouse by creating two adjoining tatami rooms, staying true to its original design.


スケルトン階段をあがった屋根裏には、居室をもうけました。暗いので、天窓をつくり、トップライトを入れています。


自然な木の形そのままの梁が交叉する木組みをそのままにあらわしたパソコン部屋。

The timber framework features exposed beams that retain their natural shape, crossing in a design that celebrates the character of the wood.
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